体験教室や、通常の教室で、生徒さん達に「ガラスをうまく切るコツは何?」
「ハンダをうまくできるコツは?」と聞かれます。
が! コツは、身体で覚えるしかないんです。
ガラスを切る時に、「オイルカッター」というガラスを切る道具を使いますが、基本の切り方は確かにあります。
しかし、ガラスの厚み・種類によって、微妙に力加減を変えなくてはいけません。
その力加減をどう説明していいかは、難しいです。
生徒さんをグイグイ押して「これくらいの力」とも言えませんしね・・・
いろいろな種類のガラスを切っていくうちに、自然と身体が覚えていくものなんですね。
あとはハンダ付けです。
これも、「このフラックスという薬品を塗ってから、ハンダをコテで溶かしながらのせていきます!」なんて言っても、うまくきれいに仕上げるのは、人それぞれでやり方が変わってきます。
私は、ポツポツとハンダを置いてから、それをつなげていく感じで溶かしていきますが、人によっては、スーと引っ張るようにして均等にのせていく人もいます。
コテの動かし方が早かったり、遅かったりしても、シワができてしまったり、波打ったような仕上がりになってしまいます。
コテを動かす速度をどう教えるか・・・これも難しいですね。
横で付きっきりで、「はいはい」と手をたたきながら速度を伝えるわけにもいかないですしね。
「むむむ~」と夢中になって、コテをあてていると、ガラスが割れてしまったり、ハンダが裏に流れてしまう事もあります。
限界はどこか? これも、その時によって変わります。
これは、何度もやって、覚えていくしかないです。
「うまく作るコツ」は、自分の目で見て覚えるしかないですね。
ステンドグラスならば、先生や先輩方の作業を見て、真似する事からはじめると良いです。何の仕事でも同じだと思います。頭で理解しようとしても、なかなかうまくいきませんからね。
人のやっているのを見て、経験を重ねるしか、上達の道はありません。
「なんだかうまくできないなぁ」と言う方は、たくさん経験を重ねてくださいね。
少しづつ、上達しているものですから。
(2004年/06月メルマガより 2006年/11月更新)