ステンドグラス・ビトロ コラム

ステンドグラスの修理のお仕事が入った。
２０年くらい前に作られたステンドグラス。

輸入元の方へ、画像を送り
こちらでもサンプルで候補を出して、探してもらう。
こちらの提案以外でも、何種類か候補の写真を送っていただいた。

左上と右下の鉛線の入ったものが今回修理するガラス。
割れてる所と、同じガラスをはめてる部分を画像で送ってある。

ステンドグラスのガラスは800種類以上あり
このように色の混ざったものは、同じ品番であっても
その時で微妙に透け感や混ざり具合が変わる。
おまけに今回は２０年も前のものなので、同じ品番であったとしても
微妙に色味は変わってるはずで・・・

そして、そんなに種類があるので在庫切れの確率もかなり高い。
最悪、その品番のガラスは廃番になってる。
メーカーじたいなくなってることもある。

なので、在庫のあるもので、現物の写真を送ってもらい
電話で話しながら絞り込んでいく。

これまた、ステンドグラスのガラスって
写真にはうまく色が映らない事もよくある。
なので、電話で微妙な違いを伝えてもらう。

１時間かけて、やっと2つに絞りました。

本当はね、1つに絞ってそれを仕入れたいんですけども
可能性は多い方がいいので
２種類とも送ってもらうことにしました。

他も３種類ほど割れていたんですが
これは単色で、メーカーもすぐに判明したので
問題なく、普通に発注しました。

修理って、なんだか
いいなと思います。

たくさんの人が、元通りにしようと四苦八苦する。
そのステンドグラスへ生命がまた吹き込まれるようで
なんだかワクワクしますね。

でも、修理というのは
「どこ直したの？」というくらいにするのが基本なんで
なんとなく、やった感は薄い。

知らない人が見たら、気づかない。
それが重要なんですけどね。

なので、愛を注いだのは
私たちとこのステンドグラスだけのナイショのお話し。という気持ちになります。