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グラスアイ試作

ステンドグラス制作行程 by

フィギュアなどの目を「グラスアイ」と言います。
本来はトンボ玉で作られるようですが、フュージングでできないのかなぁ?と
試作してる材料販売の方でのお客様がいて
あれこれと、私も考えながら、メールでお返事してたんですが
どうも、想像の話しになってしまい、ダメだな!と思いまして
自分でも焼いてみました。

いつもは、いろいろな問い合わせが来るたびに
自分も作るなんてことはないんですが、
今回は、フュージングをする者として、単純に興味が湧いてしまったんですけどね^^

まず、課題としましては

1:白眼:13mm
2:虹彩:5mm
3:瞳孔:2mm
4:横から見たら、虹彩が目玉焼きのようにプックリするように

まずは、パーツを作りました。
虹彩部分です。
5mmで3種類のものを用意

1:5mm角のもの
2:5mmで角を落としたもの
3:ロッドを輪切りにしたもの

4:瞳孔は直径2mmのストリンガーという棒をカット

ga_cut1

 

ロッドってこんなんです
ブルズアイロッド R1414
R1414

ストリンガーってこんなんです
BUストリンガー 07-0100 これはブラックですが、今回は青も使いました。
72-0100

 

で、白眼部分も13mmにカットして角を取ります。
GTブレイカー
という工具でカチカチ切っていきます。

ga_cut2

 

で、並べて焼きますよ。
左が虹彩に瞳孔をくっつける場合。右は白眼にくっつける場合。の2パターン。
ずれないようにフュージングのりで仮止めします。

ga_yaki1
一番下の画像が、810度で10分キープして焼いたものです。
四角のも角を取ったのも、ロッドもあまり変わりがないようです。

 

次はいよいよ、重ねて焼きます。

ga_tu

こちらは、虹彩に瞳孔をくっつけたものを、白眼のパーツに乗せてみました。
瞳孔は下に来てほしいので、焼く前は虹彩の上は平の状態(裏返して重ねております)
安定が悪いです。

これも、フュージングのりで固定します。
右上は瞳孔黒バージョン。左上は瞳孔青バージョン。
下の画像は焼成後の写真です。

780度で焼成したので、温度が足りなかったようで、ぷっくりしすぎですね。
なので、再度 800度 5分キープで焼成します。

ga_tu_2

プックリ感はよさそうですが、やはり虹彩と白眼の接点の安定が悪かったので
瞳孔があちこち向いてしまいました。

 

こちら、本命の白眼に瞳孔を先に焼きつけたものです。

ga_hon

 

はい。780度で一緒に焼いてますんで、再焼成。

ga_hon_2

 

なかなか、いいかもしれません。

 

で、結果ですが、これは失敗です

失敗点をあげてみましょう。

1:白眼は13mmが理想ですが
白眼は、焼いたので11mmくらいまで縮んでしまいました。
焼く前の状態で15mmくらいにしておかないといけません。

2:虹彩部分は、5mmのままキープされてます。
これは焼いて縮んだけども、白眼と重ねたことによりそちらに
溶けて流れたことが影響していると思います。

3:瞳孔2mmが理想
これは3mmくらいになっています。
虹彩の重みで伸びましたね。
ストリンガーは2mmではなく、1.2mmのこちらがいいかも07-0100
もしくは、1mmの粒を焼くかですね。

 

瞳孔の周りをグラデーションにしたいなどもあるようなんですが
これは。。。瞳孔よりも色の薄めのパウダーを乗せるといいかなぁ?

パウダーってこんなん
08-150-0116

08-150-0116

 

 

ひとまず、フュージングで作るグラスアイはこんな感じになりました。
失敗点を踏まえて、より理想に近づけるでしょうかね。
完成まで、私はやるかなぁ?
ちょっと制作が立て込んできちゃってるもんで。。。
お客様に後は、託しましょうかね♪

 

 

Category: ステンドグラス制作行程

ネットショップにはお店の商品全てはUPしておりませんのでお店にも是非遊びに来て下さい♪

最後まで見ていただき本当にありがとうございます!皆様の一日一日が素敵で幸せな日々でありますように♪

3 comments on “グラスアイ試作

  1. 初めまして。
    以前ネットショップで数回?お買い物をさせて頂いた事がある者です。

    ステンドグラス制作はまだまだ初心者なので、記事配信はとても興味深く読ませて頂き、また、楽しみにしております。
    配信された記事も全部も読ませて頂きました。
    参考になる記事ばかりで、私の?な部分が少しずつ解消されているようです。
    また、記事を読むと和泉さんの誠実なお人柄が良く分かります。

    今回のグラスアイ製作の記事は、テディベア好きの私にとってまさに「とっておきの記事」でした。
    下手の横好きでテディベアをたまに作るのですが、瞳ってとても重要な気が私はするのです。
    その瞳がカスタマイズできるとは!!!
    私にとってまさに目から鱗の衝撃的な記事でした。
    とは言え、物ができると言うことは何かしらのアクションがあるわけで…。
    専門的なことはチンプンカンプンで良く分かりませんが、ものを作るってことはその過程がとっても重要なんだと改めて感じさせていただきました。

    「お客様に後は、託しましょうかね♪」
    託されたいって手を上げたい意気込みはありますが…いかんせん、それだけの経験も技術も環境もない私。
    どなたか形にして下さらないかしら?とワクワクしながら待つことにいたします。

    お忙しいとのこと、夏本番も控えております。
    どうぞご自愛くださいませ。

    2015・06・02 高榮 智子

    • 高榮さん。コメントありがとうございます。
      作る人にとっての「?」を1つでも解消できればと、日々自分も挑戦し
      技術や知識を増やそうと思っているので
      このようにおっしゃっていただけると、本当に嬉しいです。

      グラスアイに関しては、心残りもあるので
      そのうちまた挑戦してみようと思ってます^^
      一緒に、楽しく制作しましょう♪

  2. 紀野さん。私はフリットやパウダーをまだ使いこなせてないので、
    今後の課題です^^
    ストリンガーの輪切りで、てんとう虫の模様とかも作れるんですよ♪
    輪切りの高さを変えると、丸の大きさも変わって、いろいろとバリエーションができます^^

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