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【vol.16】作家の心境

作家ステンドグラスコラム by

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作り手の心境について、今日はお話ししたいと思います。

ステンドグラスに限らず、物を作っている人はみんなそうだと思いますが、作り手の心境は「親の気持ち」と一緒のような気がします。
「こうしたら良いかな」「この色の方が良いかな」と頭を悩ませて、一生懸命作ったものは、娘の様なもので、お客様に買っていただいたり、ご注文いただいて納品する時は、娘を嫁に出すようなものです。

「大切にしてもらえるだろうか」「気に入ってもらえるだろうか」そんな不安な気持ちもあります。

建築パネルや注文をいただいて作ったものは、デザインして、制作して、出来上がったらすぐにお客様に納品してしまうので、自分の手元にいる期間がとても短いです。
何年かして、取付けたステンドグラスを見る機会があったりします。
でも、なんだか恥ずかしくて、直視できません。
自分が作ったものなのに、そのステンドグラスは、なんとも上品に気取ってる感じに見えて・・・もう、自分のものではないんだなぁ。という気持ちになります。

「もう私には、新しい生活があるのよ」なんて言われてるみたいですね。
そりゃ、そのステンドグラスは、もうお客様のものですから、仕方がないんですけど。

商品化されているものも、何度も同じものを作っていますが、やはり複雑な気持ちになったりもします。
大切に作ったものなので「付き合いで、1個買おうかしら」という感じで買っていただくと、それは大変ありがたいのですが、正直、微妙な気持ちです。
大切に作ったものだからこそ、「欲しい!」と思ってもらえる方に買っていただきたいと思います。

私も、人の展示会などに行きますが、本当に欲しいと思わないかぎり買いません。
「付き合いで」という気持ちで買って、しばらくたって、どこに置いてあるかも分からないようにしてしまうのは、作家の方に失礼だと思うからです。

買っていただいたお客様から、メールや手紙などで「ここに飾ってるんですよ」
「光りがあたると、こうなって綺麗ですよ」など、感想をいただくと、本当に嬉しいです。

親心として「あの子は大切にしてもらってるのかなぁ」と、考えたりしてるので、大切にしてもらってるんだなぁとわかると、本当にホッとします。

その作品を大切に作るからこそ、手作りのものには、温かみがあるのではないかと思います。

(2004年/01月メルマガより 2005年/07月更新)

Category: 作家ステンドグラスコラム

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最後まで見ていただき本当にありがとうございます!皆様の一日一日が素敵で幸せな日々でありますように♪

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