昔、「これが僕の作風です。これでやっていきます」とキッパリと言っている若い人を見ました。ビックリしました。
まだ20代前半くらいの人が「作風」を決めてしまってるのか?!と・・・
一人の人間からでてくる発想なので、どうしてもその人の「色」のようなものが出るのは当たり前です。
しかし「今度はこんな感じにしてみよう」「こういう物も作ってみたい」など思わないのかなぁ。と首をかしげてしまいました。
若いうちは、いろいろと模索して、苦しんで、いろいろな作品を出した方が良いと思います。
デザインの苦しみは、本当に、もがけばもがくほど、どんどん泥沼にはまっていきます。「もう私はダメだ。何も作れないんだ」と自分を追い込んでしまう事もあります。
それでも、必死に考えて、作っていきます。振り返れば、恥ずかしい、隠してしまいたい作品もたくさんあります。
でも、その作品も自分なんだと受け止めて、新たなものを生み出していかなくてはいけないと思います。
一度、とても素晴らしい、良いものを作ったからといって、それで満足してたら成長できないと思いますね。
あれこれ考えて、失敗して、どん底まで落ちて、また考えて、満足いくものもあって。そうやって、いろんなものに挑戦して、50歳くらいになった時にやっと、自分の「色」が分かるんじゃないかなぁと思います。
自分が50歳くらいになった時に、どんな作風になっているのか、楽しみです。
それまで20年、挑戦の日々は続きます。
どうかみなさん。温かく見守って下さいね♪
(2003年/11月メルマガより 2005年/01月更新)