個展では、仕事の合間に新作を考えて作るので、1年に1~2回くらいしかできません。個展の時は『ビトロ』ではなく『和泉久子』個人名で出品しています。それは一作家として行っているからです。その場での販売もしているのですが、「新作の発表の場」という考えの方が強いです。それと、ステンドグラスをまったく知らない人にもこういうものがあるんだと知ってほしいと思っています。
それに自分の中での挑戦でもあります。常に新しいものを作って発表していこうと思っています。『舞いランプ』『舞いキャンドル』『天使の羽』などで使用している針金は「立体的な動きのあるステンドグラスを作りたい」、という考えからデザインしたものです。
個展での利点は、見に来てくれた人の反応を見れるところです。子供が「わぁ、きれい」と言って、見てくれていた時はとても嬉しかったです。
そしてそのような反応をみて、たくさん制作して商品にするか、もう作らないかを判断したりもします。
個展会場には氏名・住所を書いてもらうノートを置いています。そこに感想なども書いてくださる方々や直接言ってくれたり、後でお手紙をいただく事もあります。お誉めの言葉や時には「もっとこうした方がいいのでは?」という指摘を受ける事もあります。そのような感想を読んだり聞いたりするのは大変嬉しく勉強にもなります。そして今度はもっと良いものを作ろうという創作意欲にも繋がります。
(2002年/9月)