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【vol.24】方向性(パネルか?小物か?)

作家ステンドグラスコラム by

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「ステンドグラスをしていて、独立をする」という方から、ご相談のメールなど来る事があります。
だいたいみなさんが悩んでいるのは、「これからの方向性」のようです。
務めていた制作会社はパネルの受注がメインだったけども、自分もそうした方が良いのか。ランプなどの小物も作った方が良いのか。
と悩んでいらっしゃるようです。
私の答えは、「両方してみたらどうですか」です。

そんな私も、独立した頃は「私はパネルの受注がメインなの!」と意気込んでいました。
しかし、現実は結構キビシイもので、そんなに簡単に仕事はこないものです。
はじめの何件かは、知り合いの人から紹介してもらったりしていたのですが、そんなありがたいお話しも、すぐに底をつきてしまいます。
「こんな写真立てが欲しいなぁ」という方とかは、変なプライドで断っていたのですが、ある日「パネルがメイン!ってこだわっているのは、とんでもない自惚れなんではないか」と気付き、なんでもするぞ!と気持ちを切り替えました。

会社務めであれば、仕事がちょっととぎれても、カタログを作ったり、試作品を作ったり営業につながる努力をすれば、お給料はもらえてたのですが、個人だと、売らなければお金にならない・・・
そんな中で、3,000円の写真立てを買っていただいたり、1万円のランプを買っていただくのは金額は小さくても、本当にありがたいものです。
財布に小銭しかない日々は辛いものです。
独立して、いきなり安定できる人は少ないと思います。
会社にいた頃に取り引きしてくれていたところも、そんなに簡単に仕事をくれるものでもありません。前の会社があるので、そちらとの付き合いを優先されるものです。
それで悲しんでもいられません。開拓しなくてはいけませんからね。
独立すると言う事は、ほとんど1からのスタートです。
私は独立して2~3年は、夜ピザ屋さんなどでバイトしてました。
冬は、ヤマト運輸で配達のバイトもしましたし。
「バイトしようがなんでもいいから、ステンドグラスを作れて、それで食べていけれるように頑張るぞ!」という気持ちがなければ、今の私はなかったと思います。
「パネルがメイン!」と決めてかかっていたら、仕事はとぎれて、「やっぱり独立なんて無理だったんだ」なんて言って、やめていたかもしれませんね。

1人でやる強みは、なんでもできる可能性があると言う事だと思います。
ステンドグラスに関わる事を勉強して、小物もパネルも絵付けも、あれもこれも、自分でやってみたい事は、なんでも始められると思います。(商品にするには、美しさや安全面など、一定の条件をクリアーしてなくてはいけませんが。)

独立するにあたってご相談いただいた方には、「お客さまの気持ちを第一に考えてやっていけば自然と上手くいくと思いますよ」とお伝えしてます。
まぁ、無理しすぎて価格を安く受けると、赤字になって自分の首をしめる事にもなりかねませんので、断る勇気も必要ですけどね。
価格が合わない場合、「その金額だと、それはできないけど、こんな感じのものならできますよ」というこちらからの提案も必要です。
「作ってあげる」ではなく、お客様と「一緒に作りあげていく」という気持ちを忘れなければ、良い結果が得られるのではないでしょうか。

長くやっていれば、お客様が新しいお客様を紹介してくれたり、何年後かにまたご注文いただいたりするものです。
私は「継続は力なり」をモットーに、頑張っています。
これから独立しようと考えている方は、良い時期もあれば悪い時期も必ずあります。悪い時期にどれだけふんばれるかが大事なのではないかと思います。

(2005年/07月メルマガより 2007年/03月更新)

Category: 作家ステンドグラスコラム

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最後まで見ていただき本当にありがとうございます!皆様の一日一日が素敵で幸せな日々でありますように♪

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